当寺は富山湾に面した氷見市朝日山の中腹にあり、白鳳年間、西暦六八一年に法道上人の創建で、かつて泰澄大師修行の霊地と伝えられています。富山湾越しに立山連峰からの日の出を望むことから、当寺を朝日山上日寺と号します。御本尊は、竜宮から現れたと伝承される千手観音菩薩で、三十三年毎に御開扉されております。
平安時代には越中国守藤原仲遠、戦国時代には氷見森寺城主長澤筑前守の帰依を受け伽藍を整備し栄え、江戸時代には藩主前田家の祈願所となりました。堂宇は幾たびの火災に遭っていますが、そのたびに復興を遂げ、現在は本堂、観音堂、薬師堂、鐘楼堂、閻魔堂、奥の院、鎮守堂などの諸堂が境内に建ち並んでいます。
境内入り口にある大公孫樹(イチョウ)は、推定樹齢一千年あまり、幹周り十二メートルで、国の天然記念物に指定されています。日本屈指の大きさの公孫樹が、この寺の歴史の古さを物語っています。
毎年四月十七、十八日には「ごんごん祭り」と呼ばれる祭礼が営まれ、参道には露店が並び、参詣者で賑わいます。この祭りは、かつて江戸時代に干魃に困った民衆が、観音様に請雨の祈願をしたところ、望みの雨を得て喜んで鐘を突き鳴らしたことが起源となっております。
大公孫樹幹周り十二メートル。
寺の創建時の植樹と伝承されています。
寺宝
絹本著色文殊菩薩画像
木造延命地蔵菩薩座像
上日寺伽藍絵図
長澤筑前寄進の石仏群
梵鐘 いずれも氷見市指定文化財
行事
ごんごん祭り 四月十七、十八日
大般若転読法会 七月十八日
仏名会 十一月八日
大公孫樹
住所:〒935-0022 富山県氷見市朝日本町16-8
電話:0766-72-0341
FAX:0766-72-3034
交通:JR氷見線氷見駅から徒歩15分/バス氷見市民会館前から徒歩5分/大型車は国道415市民会館前交差点より西に入る
観光:国定公園氷見海岸、島尾雨晴海水浴場、大境古代人住居跡、朝日貝塚、朝日山公園
専用駐車場:大型車2台 普通車10台
宿泊設備:誉一山荘(氷見市)